少し前に、高校生男女と「共働き生活」について話す機会があった。
私の経験談として、育休を取得したこと、上の兄ちゃんたちがチビ(1~3歳ぐらい)だった頃、妻が変則勤務で泊まりのある仕事をしていたこと等を話したのだが、途中こんな質問が出た。
「お子さん小さいときに奥さんが泊まりのある仕事って嫌じゃなかったですか?」
私の回答は
「大変ではあったけれど、嫌ではなかった。」
「そもそも、妻がどう働くかは、妻が決めることなので、私がどうこう言う事ではないと思っていたかなぁ。」
そんなことを伝えたら、男子学生がボソッと
「男が消防士になって泊まりの仕事があっても、その奥さんに同じこと訊かないよね。」
おぉ~!
そうだ、その通りだ!
小さい子どもがいる母親が夜勤だったり、泊りがけの出張があるなんていうと、それはもう(本人も周りも)大騒ぎで、
「大変!」
「誰が面倒みるの!」
となることが多いが、父ちゃんの夜勤や出張ではなかなかそうはならない。
「大変!」なのは同じはずなのに。
小さい子どもがいる母親が、夜友達と飲みに行くなんていうと「えぇ!?」と驚かれたり「子どもが可哀想!」なんて批判されたりするけれど、子どもが生まれたばかりの父ちゃんが飲みに行ってもアレコレ言われることは殆どない。
まだまだ、子どもが小さいうちは「育児は母親のするべきもの」という価値観が横行している。
それを当然と思っている男性も多いし、手放せないでいる女性も多い。
でも実は、そこを手放して、子どもが生まれたらすぐに父ちゃん母ちゃん二人で育児をした方が夫婦にとって(そして子どもにとっても)断然いいのだ。
お互いに楽だし、子育てを楽しめる。
子育てをしていて
「~であるべき」
「~するべき」
など「べき論」が出てきたら、ひっくり返して考えてみるといい。
「それ男性にもあてはまりますか。」
「それ女性にも同じこと訊きますか。」
ひっくり返してみると、その「べき論」がいかに歪かよく分かる、そう思うのです。
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Tシャツを切り絵にしてみたら、着古したTシャツみたいになった。
着古してクタクタになったTシャツって気持ちいい。
でも気持ちいいからといってデートに来て行くとフラれます(実体験)